デロイトトーマツ『【解説】バーチャルプロダクションとは？』新たな産業としても注目。大手OTT事業者やVFXスタジオだけでなく、国内外の有力テクノロジー企業、エンタテインメント企業などによる投資が活発化

今、新たな映像制作手法である「バーチャルプロダクション」が世界中で注目を集めている。リアルタイム性、リモート性、コスト効率性などの特性が、映像制作業界（とりわけVFX業界）のあらゆる課題を解決できると期待され、映画・ドラマ制作やライブ配信、CMやMV制作での活用が進んでいる。本稿では、バーチャルプロダクションの定義と分類を踏まえた全体像について改めて整理したい。

なぜ今「バーチャルプロダクション」が注目されているのか解説する。新たな映像制作手法である「バーチャルプロダクション」は、映像制作ワークフローにおけるDX（デジタルトランスフォーメーション）とも謳われ、映像表現に革新をもたらしているだけでなく、今後数年間で数十億ドル規模の市場拡大が見込まれる一大産業を創り出している。